皆さんこんにちは!
谷崎軌道、更新担当の中西です!
今回は、あまり知られていない「軌道工事」の環境面について一般的な市場での動向を基に深く掘り下げてお話しします。軌道工事とは、列車が安全に走行するための線路(レール、枕木、道床など)を整備・補修する工事のことです。
私たちの生活を支える鉄道インフラ。朝の通勤、旅行、物流の一端を担う列車の安全・快適な運行の裏側には、日々の軌道工事が欠かせません。しかしその一方で、自然環境や地域社会に与える影響もあります。今回は、この業界の環境課題に焦点を当ててみましょう。
軌道工事で使われる重機や大型建設機械(軌陸車、レール削正車、バラスト散布機など)は、稼働時に大きな音や振動を伴います。特に夜間工事の場合、住宅地の近くでは住民の睡眠妨害やストレス要因となることも少なくありません。
工事の頻度が高い都市部では、継続的な騒音・振動が問題視されるケースもあります。
レール交換やバラスト(砕石)補充、道床の掘削といった作業では、大量の粉じんが舞い上がります。また、重機や発電機から排出されるディーゼル排ガスも、工事関係者だけでなく周辺環境に悪影響を与えかねません。
さらに、粉じんが雨で流出すると、河川や排水溝の詰まりを引き起こすことも。
レール、枕木、バラストなどの部材は経年劣化により定期的に交換されます。その際に発生する**鉄くずやコンクリート廃材、古い木材(防腐剤含有)**などは、適切な処理が求められます。
とくに古い防腐木材(クロムやヒ素を含むもの)や油分を含む道床材の処理には、特別な注意が必要です。
軌道工事は都市部だけでなく、山岳地帯や海沿いなど、自然環境に近い場所でも行われます。そのため、以下のような環境との調和が重要になります。
植生の破壊:作業用の道路や作業スペースの確保により、樹木や下草が伐採される。
動物への影響:野生動物の生息地に工事音が届くことで、行動パターンが乱される。
土壌流出・水質汚染:急傾斜地では、掘削により土砂流出が発生しやすく、周辺水路の濁りや排水トラブルにつながる。
これらの影響を最小限に抑えるためには、事前の環境アセスメントと現場での丁寧な対応が求められます。
環境課題とあわせて見逃せないのが、作業員の労働環境です。夜間・高温・寒冷地・高所・騒音下など、過酷な条件で行われることも多く、安全確保と健康への配慮が重要です。
過労による事故
熱中症・寒冷障害
粉じん吸引による呼吸器トラブル
こうしたリスクに対応するため、最新の防塵マスクや保護装備、空調服の導入、休憩管理体制なども強化されています。
軌道工事は、私たちの暮らしを支える重要な土台でありながら、同時に多面的な環境負荷を伴う作業でもあります。次回は、こうした課題を解決するために業界が取り組んでいる「環境技術」や、今後の持続可能な軌道保守の未来について詳しくご紹介します。
次回もお楽しみに!
